ロシアはウクライナ東部の廃墟都市ポクロフスクに火力と兵力を集中させており、紛争のさなか最も激しい戦闘地域への玄関口となる都市の制圧に近づいているようだ。
1年以上の戦闘を経て、ドネツク地方の鉄道の要衝であるポクロフスクは大部分が廃墟となっており、紛争前は人口6万人だったが、現在は1,300人以下となっている。
ウクライナ指導者らはキエフ軍がポクロフスクの住宅地を取り戻していると主張しているが、ウクライナ軍と関係のある団体ディープステートの現地地図によると、ロシア軍はここ数日間ポクロフスクの南西端を制圧したようだ。
地図によると、ロシア軍は市の中心部と西部にある2つの薄い地域も占領しており、ポクロフスクの残りの大部分が争われている灰色の地域であることを示している。
ポクロフスク占領はロシアが現地で行動していることを確認するのに役立ち、紛争終結を求めるロシアの要求に屈しなければ状況はより困難になることをウクライナに示す可能性がある。
一方、ポクロフスクで起こっていることは、ウクライナにとって大きな問題、つまり兵力が足りないことを示している。ゼレンスキー氏は先月末、ポクロフスク周辺地域ではウクライナ軍が8対1で劣勢にあると発表した。ロシア軍が市内に進入すると、ディープステートは近隣の町ミルノフラドがウクライナ軍から切り離される可能性があると警告した。
「われわれはミルノフラド地域で戦闘を続けている。ポクロフスクが陥落すれば、われわれも陥落するだろう」と空襲旅団のヴォロディミル中隊長(26)は語った。