マレーシアの首都で行われた交渉は、中国のヘ・ラップフォン副首相とスコット・ベッセント米財務長官が議長を務め、二国間貿易摩擦が再び高まる状況下で、11月10日の関税一時休戦終了期限を前に行われた。
中国貿易交渉チームの責任者、李成剛氏は会談後の会見で、双方は「予備的合意」に達しており、今後内部承認を得る予定であると述べた。
李成剛氏は、米国側は「厳しい」一方、中国側は「徹底した」協議に「断固として」いると述べ、中国と米国の双方が「安定した関係は双方に利益をもたらす」と信じていると強調した。
一方、ジェイミーソン・グリア米通商代表は、交渉は「建設的」で、停戦延長やレアアースに関する議論、両首脳が検討できる枠組みの最終詳細に焦点を当てたと述べた。
ハラップフォン氏とベッセント氏の直接会談は今年春以来5回目で、主要な経済問題で双方が譲歩する気がなく、数週間の混乱が続いた後に行われた。
ハイテク製造に不可欠な鉱物の世界的なサプライチェーンにおける地位を強化するための中国政府のレアアース輸出規制の拡大と、追加の報復関税を課すというドナルド・トランプ米大統領の脅しが、2つの大きなボトルネックとなっている。

先月、ハ・ラップフォン氏とベッセント氏はマドリード(スペイン)で会談し、両氏はTikTok取引について合意に達したと言われ、一方7月にストックホルム(スウェーデン)では両者は貿易停戦を11月10日までさらに90日間延長することで合意した。
関係者らは、今回の会談を含め、会談で得られた前向きな結果は良い兆候とみられており、二国間関係の冷え込み傾向を示していると述べている。これにより、世界二大経済大国の指導者間の直接対話の可能性がますます近づいている。
ドナルド・トランプ米大統領と中国の習近平国家主席は10月30日に慶州(韓国)で開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせて会談する予定だ。
ホワイトハウスは会談が正式に開幕する前に開催されることを確認したが、中国側はまだ何の情報も発表していない。