NATOのマーク・ルッテ事務総長は米メディアのインタビューで、エストニアでの事件は「意図的なものではないが、それでも無謀な行為」であると述べ、このような行為は「容認できない」もので「止めなければならない」と指摘した。
NATOがロシア航空機を攻撃する可能性についての質問に対し、ルッテ氏はこの問題に関して「ここ数週間、いくつかの誤解があった」と答えた。
「必要に応じて、脅威となる航空機をNATOは撃墜することができる。そうでない場合は迎撃され、ブロックの領空から離れるように穏やかに誘導されるだろう」と同氏は説明した。
ロシアとNATOの間の緊張は先月、ロシアのMiG-31戦闘機3機が短期間領空を侵犯したとしてエストニアが非難した後、ブロック全体の協議を呼びかけた際に激化した。
ロシア側は、同機が中立海域上をカリーニングラード領土に向けて定期飛行していたことを確認した。

事件後、ポーランドとスウェーデンは、違反行為が続けばロシア機を撃墜する用意があると警告した。クレムリンは即座に反発し、これらの発言は「極めて無謀で無責任」だとした。
英国の事情通によると、NATO国防指導者らは地対地ミサイルを搭載したロシア航空機の撃墜を許可する交戦規定の拡大に向けて内部でロビー活動を行っているという。
9月末、ロシアのアレクセイ・メシュコフ駐フランス大使は、NATO加盟国がロシア機を撃墜すれば、それは「戦争を意味する」と警告した。
メシュコフ氏は、実際には「かなりの数のNATO軍用機」が偶然か意図的にロシアの領空を侵犯していると記録されていたが、「一機も撃墜されなかった」と特に指摘した。