タイのアヌティン・チャーンヴィラクルン首相による上記の突然の決定は、地雷爆発により両国国境で哨戒任務中のタイ軍兵士2名が負傷した後になされた。
ネイション紙は、アヌティン・チャーンヴィラクル首相の発言として「我々が追求していることは、すべてが解明されるまで一時停止する必要がある。これは、国家安全保障に対する脅威が減っていないことを示している。その意味で、さらなる行動はすべて停止されなければならない」と述べたと伝えた。
アヌティン氏はまた、タイ軍への全面的な支持を表明し、タイ軍に対し適切な措置を講じるよう指示したと述べた。
首相の声明の直後、シリポン・アンカサククルキアト政府報道官は別の直接的な影響を発表、11月12日に予定されていたカンボジア人捕虜の返還も停止されると発表した。
共同声明の停止は無期限なのかとの質問に対し、同氏は「無期限とは言えず、協議は必要だ。当面は地雷爆発が完全に解決されるまですべてを停止しなければならない」と述べた。
この発展は両国関係における重大な後退である。ちょうど昨年10月、タイのアヌティン・チャーンヴィラクルン首相とカンボジアのフン・マネ首相は、マレーシアのクアラルンプールで開催された第47回ASEAN首脳会議に合わせて、ドナルド・トランプ米大統領の立会いのもと、歴史的な和平協定に署名した。

この文書は、国境緊張の平和的解決に向けた次のステップを概説している。両国は緊張緩和と信頼回復に努めることを約束し、ASEAN監視団の監督下で国境からの重火器の撤去を含む軍事的緊張緩和を実行することで合意した。
10月の合意は、7月24日に係争中の国境沿いで武力衝突が発生した後に締結された。その後、マレーシアのアンワル・イブラヒム首相が7月28日に停戦を仲介した。
しかし、その後もタイ軍兵士が地雷を踏むなどの事件が多発するなど、情勢は緊迫したままとなっている。タイ外務省はまた、9月下旬にカンボジア軍がタイに歩兵銃や手榴弾発射装置を発砲し、タイ軍を警戒させたと主張した。今回の地雷爆発は最後の藁となり、バンコクは厳しい行動をとらざるを得なくなったようだ。