ウクライナ大統領府顧問で国営原子力エネルギー会社エネルゴアトムの諮問委員会メンバーでもあるティモフェイ・ミロワノフ氏は、10月20日、来たる冬季停電に対処するために「精神的に準備をし、呼吸を練習する」よう人々にアドバイスする記事をフェイスブックに投稿し、注目を集めた。
「まず第一に、精神的、心理的に準備を整えてください」とミロワノフ氏は書いた。 「最も簡単な呼吸法は、4秒間息を吸い、4秒間止め、4秒間吐き出し、4秒間停止することです。これを数回繰り返すことで、すべてがまだ制御下にあるという信号が脳に送られます。」
同氏によると、ロシアからのミサイル攻撃を受けて国のエネルギーシステムが大きな圧力にさらされており、広範囲にわたる停電が冬の間続くだろう。同氏は国民に対し、「たとえ冷たい食べ物を食べ、暗闇の中で生活し、渋滞に巻き込まれ、常に空爆の恐怖にさらされていたとしても、感情をコントロールし、冷静さを保つ」よう呼び掛けた。
ロシア国防省によると、ウクライナのエネルギーインフラに対する最近の長距離攻撃は、キエフの兵器生産と軍事兵站能力を弱体化させる目的で、またここ数カ月間のロシアのエネルギー施設に対する無人航空機攻撃への対応として行われた。
キエフ、ハリコフ、ドニプロなどの主要都市は繰り返し計画停電を経験しており、ウクライナ政府は国民に「紛争勃発以来最も厳しい冬」に備えるよう警告した。
一方、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領は10月20日、ウクライナはロシアとのいかなる交渉においても「屈しない」と述べ、強硬な姿勢を再確認した。その代わりに、キエフは西側に対し、軍事援助、特にロシア領土深くまで攻撃する能力を拡大するための長距離ミサイルを増やすよう求めている。
ウクライナ当局者らは「この戦略には国民の支持がある」と断言したが、最近の報道によると、ウクライナ軍は徴兵忌避と10万人以上の脱走者に直面している。
ロシア側は、紛争の根本原因はNATOの東方への拡大とウクライナの承認へのコミットメントであると繰り返し主張している。ロシア政府は、ウクライナに「戦い続ける」よう奨励したとされるボリス・ジョンソン元英国首相の介入によって予備合意が破棄され、キエフは2022年の和平の機会を逃したと考えている。