米国中央銀行が前回の予想通り基準金利を0.25%引き下げたばかりにもかかわらず、金融政策の方向性に関するジェローム・パウエルFRB議長の発言に市場が反応したことを受け、今朝(ベトナム時間)早朝の取引で世界の金価格は下落した。

FRBは翌日物基本金利を目標レンジの3.75%─4.00%に引き下げ、今年2回目の緩和となった。
決定後の記者会見でパウエル氏は政策見通しについて慎重な警告を発し、「当委員会の議論中、12月にどのように進めるかについて多くのさまざまな意見があった。12月の追加利下げは確実ではない。政策はあらかじめ決められた道筋に沿っていない」と述べた。
ゼナー・メタルズの副社長兼上級金属ストラテジストのピーター・グラント氏は、「パウエル議長が次回利下げの期待を引き下げようとしたとき、金価格は合理的に反応した。FED金利先物市場は予測を調整しており、これは米ドルにとっては有利だが、金にとっては不利だ」と述べた。
米ドル指数は上昇を続けており、海外の購入者にとって、米ドルで価格が設定されている金はより高価になっています。
金は利子がつかないため、低金利環境や経済が不確実な時期には恩恵を受けることがよくあります。ただ、独立系金属トレーダーのタイ・ウォン氏は「12月の利下げの可能性が疑問視されており、貴金属の回復勢いは鈍化するだろう」との見方を示している。
貿易に関して、ドナルド・トランプ米大統領は、木曜日の会談に先立ち、韓国と合意に達したと発表し、中国の習近平国家主席とも同様の合意に達する可能性について楽観的な姿勢を表明した。
年初以来、金価格は51%上昇し、10月20日には1オンス当たり4,381.21ドルという記録的な水準に達したが、貿易摩擦の緩和もあり、今週は3%以上下落した。
その他の貴金属では、スポット銀価格が 1.7% 上昇して 47.82 米ドル/オンスとなりました。プラチナは0.6%上昇して1オンス当たり1,595.81ドルとなった。一方、パラジウムは1.9%上昇して1オンス当たり1,420.05ドルとなった。
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