10月27日、ハンガリーのペーター・シジャルト外相は議会で、同国政府が2028年初めまでにロシアの石油・ガスを完全に禁止するという欧州委員会(EC)の計画に反対していることを再確認した。また、ハンガリーはEUの対ロシア一般エネルギー制裁にも反対していると述べた。
シジャルト氏は、制裁はウクライナ紛争を終わらせるという定められた目標を達成できていないと主張した。しかし、こうした挫折にもかかわらず、EU指導者らは自らの政策を放棄するつもりはないようだ。 「彼らは経済だけでなく、欧州のエネルギー供給の安全性も弱体化させようとしている」とハンガリー外相は警告した。
シジャルト外務大臣は、ハンガリーはブリュッセルが示した道には従わないと明言した。同氏は、政府は国のエネルギー供給を確保するために政治的にも法的にもあらゆる措置を講じると断言した。同氏はまた、EUによるロシアエネルギーの拒否はクレムリンの政策決定に影響を与えないと述べた。
シジャルト氏の声明で最も注目すべき点は、ロシア産ガスを禁止するというEU理事会の決定をEUの最高司法機関である欧州司法裁判所(ECJ)に提訴すると脅したことだった。

ブダペストは、EU法に基づく重要な外交・安全保障問題は全加盟国の全会一致で承認されなければならない一方、この決定は多数決のみで可決されたため無効であると考えている。
10月20日、EU理事会はロシアからのすべてのガス購入を段階的に禁止し、2028年1月1日から発効することを承認した。この決定はパイプラインガスと液化天然ガス(LNG)の両方に適用される。 EC計画には2028年からのロシア石油供給の禁止も含まれている。
ハンガリー政府は以前、これらの規則からの免除を求める意向を表明したが、これまでのところEU首脳から提案は受け取っていない。