10月13日、160人の国際科学者が協力して作成した報告書「地球規模の到来点」が発表されました。報告書は、地球生態系の「回転できない」点を特定することを目的とした一連の画期的な研究をまとめたものです。
報告書は、世界の温かいサンゴ礁が徐々に死滅し、ほとんど回復不能になっていることを指摘しています。これは、気候変動の影響で大規模な生態系が崩壊していることを示す最初の「限界点」と見なされています。
サンゴが回復するためには、科学者たちは世界が世界の気温を前工業時代と比較してわずか1°C上昇したレベルに戻すために断固たる措置を講じる必要があると考えています。
気温が上昇し続ける場合のもう1つの懸念は、アトランティックメディカルオーバートランシング循環(AMOC)と呼ばれる大西洋の大きな海流を中断する危険性です。この海流は、北ヨーロッパの気候を調節し、穏やかな冬を確保する上で重要な役割を果たしています。
「気候と大気圏の多くの側面で急速な変化が起こっています」と、エクセター大学の環境科学者ティム・レントン氏は報告書の著者として述べています。
科学者たちは自然の変化の速度に非常に驚いています。国連とEUの科学機関からのデータによると、世界の平均気温は前工業時代と比較して約1〜1°C上昇しました。過去2年間は地球史上最も暑いと記録されており、海熱波により世界のサンゴ礁の84%が白く濁り、場合によっては完全に死んでしまいました。サンゴ礁は海洋生物の約4分の1が生息する場所です。

しかし、報告書はいくつかの肯定的な兆候も記録しています。レントン氏は、化石燃料の除去の進歩に注目しています。非営利コンサルティング団体Emberのデータによると、今年初めて、再生可能エネルギーからの電力生産量は世界の石炭を上回りました。
科学者たちは、来年11月に開催されるCOP30に参加する国々に対し、炭素排出量を削減するためにさらに努力するよう求めています。現在の国家政策に基づいて、世界は今世紀に約3.1°Cの気温上昇を目指しています。