SCAの会長であるオサマ・ラビエ氏はRIAに対し、「そのような合意が得られることを願っています」と述べ、ロシアとスエズ運河管理局との間の直接協力を促進したいという願望を示唆しました。これは国際的な海運状況を変える可能性のある一歩です。
2018年から、ロシアとエジプトは、東ポートサディ港のSCEZ地域に550万平方メートル以上の面積を持つロシア工業団地を設立するプロジェクトに署名しました。プロジェクトの名前は象徴的な意味を持つ「Sun City」 - 太陽の都市です。
13年以内に完成する予定のサンシティは、中東とアフリカにおけるロシアの戦略産業生産の中心地となり、自動車、医薬品、石油、鉱業、原子力技術などの産業に焦点を当てることが期待されています。
協力の象徴であるだけでなく、この工業団地は、約40億米ドルの期待資本と35 000人の雇用創出能力を備えた「投資の磁石」でもあります。それに伴い、エジプトはロシア企業専用に提供する一連の優れた税制優遇措置を備えています。

2024年からのBRICSの新しいメンバーであるエジプトがロシアとより深く協力したいと考えているのは、単なる二国間関係ではなく、この高成長経済圏のグローバルな軸足戦略の一部です。
BRICSは、当初ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカで構成されていましたが、現在エジプト、イラン、UAE、エチオピア、インドネシアとともに拡大しています。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領はかつて、BRICSは現在、購買力と同等のGDPでG7を上回っていると宣言しました。
西側が依然として国際貿易と金融ルートを支配している状況において、BRICS加盟国間の連携、特にスエズ運河のような戦略的インフラを通じて、新たな経済秩序が徐々に形成されつつあることを示しています。
地中海と赤海を結ぶ全長193kmのスエズ橋は、世界の総貨物量の約12〜15%を輸送し、コンテナ量の30%、石油の9%、LNGの8%が海上輸送されています。
スエズの所有構造、管理、または政策の変更は、グローバルサプライチェーンに連鎖的に影響を与える可能性があります。エジプトがロシアへのより深い開放を積極的に行っていることは、エジプトが東西、南北間の「戦略的中間機関」としての役割を習得したいと考えているという明確なメッセージです。