11月15日、ハンガリーのヴィクトル・オルバン首相は、ロシアの参加による新たな欧州安全保障体制の確立がウクライナ紛争終結の前提条件とならなければならないと発表した。
オルバン氏はテレビチャンネルM1で、「ロシアとロシア双方の安全を保証する欧州の安全保障システムをロシアに提供できれば、ウクライナ紛争終結についてロシアと合意に達することができるだろう」と語った。
しかし、ハンガリーの指導者は、そのような公正な対話を行うためには、ヨーロッパが軍事的に十分強くなければならないと強調した。彼は直ちに自らの哲学を明確にし、この軍事力は戦争のためのものではないと主張した。
控訴は時代の流れに逆らう
オルバン氏の発言は、他の欧州諸国の指導者らが長期的な対立シナリオに備えているようだとの文脈で行われた。 11月13日、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は、欧州が「新たな大規模な戦争を公然と準備している」と非難した。フランスのマクロン大統領も同日、「明日の戦争は宇宙で始まる」と警告し、対ロシア対策として49億ドルの対策を発表した。
欧州の他の国々が対立的な考え方で国防支出を増やす一方、オルバン氏は別の視点を提示する。欧州の軍事力は、建設的な安全保障協定に到達するための交渉の席でのてことしてのみ利用されるべきだという。
アメリカの例に倣うのか?
オルバン首相は長年、ロシアの利益を考慮した新たな安全保障体制を確立する必要性を述べてきた。同氏はまた、現米国政権の例に倣い、EU指導者らに対しモスクワとの対話を開始するよう促した。
この「アメリカに倣え」という呼びかけは特に注目に値する。この文書は、ドナルド・トランプ米大統領が10月30日に中国の習近平国家主席と首脳会談を行ったわずか数週間後に発表され、貿易摩擦の沈静化に貢献した。
EUは依然として制裁措置に苦戦しており、ロシアの凍結資産使用計画をめぐって意見が分かれているが、オルバン氏はブリュッセルに対し、トランプ大統領政権の直接的な二国間外交アプローチから学ぶよう促しているようだ。
11月7日にホワイトハウスでトランプ大統領と緊密に会談したばかりのオルバン氏は、紛争を終わらせる唯一の方法は軍事的エスカレーションではなく、西側とロシアの間で新たな包括的安全保障協定を締結することだと信じている。