AIクラウドコンピューティングインフラストラクチャを専門とするスタートアップ企業Nscaleは、ヨーロッパと米国のデータセンターで20万台のNvidia GB300 GPUを展開することを目的としたマイクロソフトとの大規模な契約を締結しました。
これは、Nscaleが設立からわずか1年で急速な拡大を遂げた2025年の最大のAIインフラ取引の1つと見なされています。
Nscaleからの情報によると、ヨーロッパの3つのデータセンターとテキサス州(米国)の1つのセンターが、この巨大なGPUを搭載する予定です。
約104 000 GPUが、今後12〜18か月でテキサス州で運用されるIonic Digitalの基盤に移転される予定で、ここでの総出力を1ギガワットに引き上げることを計画しています。
それに伴い、12 600 GPUが2026年第1四半期にポルトガルのシンネスにあるStart Campusデータセンターで展開されます。
さらに、Nscaleは英国とノルウェーに拡大し続け、2027年にロンドン(英国)の拠点に23 000 GPUを、ノルウェーのMicrosoft AIセンター(ノルウェー)に52 000 GPUを送付する予定です。
これらのプロジェクトは、戦略的投資家であり、同社の長期パートナーであるNscaleとAkerの合弁会社を通じて実施されています。
「この合意は、Nscaleが世界のトップテクノロジーリーダーによって選ばれたパートナーとしての地位を確立するものです」と、Nscaleの創設者兼CEOであるジョシュ・ペイネ氏は語りました。
ペイネ氏はまた、この規模でのGPUインフラの展開は、同社の能力、持続可能性、グローバルビジョンの証であると強調しました。
特筆すべきは、NScaleは2024年に設立されたばかりですが、Aker、Nokia、Nvidiaなどの戦略的パートナーや、Point72、G Squared、Sandton Capital Partnersなどの大手投資ファンドから170億米ドル以上を調達しました。
Payneは、同社が2026年末の早期IPOを検討していることを明らかにしました。
このイベントは、グローバルGPU市場が急騰している状況下で開催されました。先週、OpenAIはAMDから6ギガワットのチップを購入することを発表し、Nvidiaが10ギガワットのGPUと交換するために100億米ドルを投資することを許可する合意に達しました。
マイクロソフトとの取引により、NscaleはグローバルAIインフラストラクチャ競争を形成する「大手プレーヤー」グループに加わりました。そこでは、GPUの展開能力が現代テクノロジー業界の「戦略的武器」となっています。